「記念誌」は、主に企業や公共団体、組合などが自ら企画や編集などを行い編纂しています。文字どおり、10周年や20周年などの周年記念を迎える節目の年に制作されますが、決められた期日や予算の中で最大のパフォーマンスを発揮するためには、記念誌を制作する「目的」をきちんと定めておくことが大切です。
今回は、はじめて記念誌制作の担当者に抜擢された方や、これから企業として記念誌を制作しようか検討中の方に向けて、「記念誌を作る目的やメリット」「記念誌制作のポイント」について紹介します。
周年事業の一環として「記念誌」を作る目的やメリットとは?
商品の発売記念イベントや賞の受賞を記念した祝賀パーティ、そして周年記念を迎える機に企業や団体などから刊行されるものが「記念誌」です。企業の数だけ、記念誌の形式やタイプもオリジナリティ溢れたものが多く、記念誌を制作したあとの活用法や使い道のバリエーションも企業によってさまざまです。そこで先ずは、記念誌制作による効果を最大化するためにも、「記念誌を作る目的」を明確にすることから始めましょう。
目的①企業の歴史や記録を未来に残す
周年記念や節目を迎えるときに制作する記念誌は、これまでの歩みや歴史を「記録に残し保管する」、そして有用な資料を「未来へ継承する」ことを目的に制作されることがあります。歴史的に重要な資料を年史のように細かくまとめる場合もあれば、賞を受賞した出来事にスポットを当てて受賞までの道のりをストーリー仕立てに書くなど、色々と工夫を取り入れることができます。
<メリット>記念誌を制作するということは、何より企業や団体にまつわる大切な歴史や記録を未来に残せるというメリットがあります。曖昧な情報ではなく、事実確認をしっかり行った上で自社責任のもと記念誌が発行されることからも、変わることのない事実だけを未来へ残すことができます。
目的②団結力やモチベーション向上につなげる
記念誌には、歴史を年表にして記載される他、創業に込めた創業者の強い思い、数々の苦難を乗り越えてきた社員の取り組みなどを、過去の写真や映像と共に紹介している物もあります。創業者に直接話を聞いて社員が知らない企業の秘密や創業秘話などを漫画仕立てで紹介したり、元社員への取材を敢行して当時の裏話を伺ったりと、よりリアルな情景が目に浮かぶような情報を多く収集することが大切です。
<メリット>記念誌には、実際に起こった事実のみを記載することから成功例はもちろん、成功までの道のりや失敗例なども記録として残されています。そのため、このような記念誌を読み過去を振り返ることで、現在抱えている問題を解決するきっかけ作りになるなど、社内教育や新人研修でも記念誌をノウハウ本として活用することができます。また、記念誌に企業としての情熱や社会的な役割などを含めることで、社員の団結力やモチベーションアップにつなげるツールとしても役立てることができます。
目的③企業の歩みや存在を対外的に幅広く公開する
最近は、業界内での存在価値、社会的な役割や使命などを記念誌にまとめる企業が増えています。かつてのように社内で活用するためだけに記念誌を作るのではなく、現代の企業における情報開示の必要性に対応する形でバリエーション豊富な記念誌が作成されています。例えば、記念誌といえば冊子タイプの物が多いイメージですが、今では持ち運びがしやすい電子媒体タイプの記念誌や、何時でもどこからでもアクセスできるWEBタイプの記念誌もよく見かけるようになりました。
<メリット>対外的に幅広く公開するために制作された記念誌は、企業の歴史や存在を業界や外部の方々に効率よく伝えることができる非常に有効な手段であり、企業を大きくアピールするためのツールとしても活用できます。作成した記念誌を取引先やお客さまへ渡す資料として持参することで、営業活動がしやすくなる、話題づくりに利用できるといったメリットが生まれます。
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